2008年07月22日
みなさん、よかったら、絵本の紹介のページへ遊びに来てください。というのは、このところ、順を追って、レオ・レオーニの作品を紹介しているからです。「あおくんときいろちゃん」にはじまって「スイミー」「フレデリック」。そして、今回の「Tico」で、レオーニを終わりにしようと思います。実は、「Tico」は、まだ日本で翻訳されていないと思うので、是非この機会にご紹介します。
わたしが、三年前にウイーンに行ったとき、友人がこの絵本を本屋さんで見つけ、はじめてわたしもこの作品に触れました。

過去の作品でも、表現手法も切り絵や水彩など、多様でしたが、今回の色彩は、とてもシックです。色彩は、色を組み合わせれば、組み合わせるほど難しいのです。色が濁ってしまうからです。色彩豊かで鮮明に、あるいはスイミーに出てくるくらげのような透明感がでてくると素敵ですが、下手な人だと、色がごちゃまぜになって、全体が不調和かにごってしまいがち。でも、シックというのは、深い落ち着きを感じさせる色であり、鈍い色彩、良い具合ににごっている、という感覚だとわたしは思うのです。
さて、お話ですが、一羽だけ羽のない鳥が、羽を欲しがっています。名前は、Tico。すると、彼の願いは聞き届けられ、金の羽が生えてきます。ところが、仲間はこれを喜ばないのです。ここでも、Ticoは、みんなと違って何故いけないの?と嘆きます。Ticoは、病気のこどもの薬を買えないで困っているお父さんに出会い、すっかり同情して、自分の金の羽を抜き取ってあげます。すると、抜き取った部分から不思議と黒の羽が生えてきました。
貧しいやもめにも、金の羽を抜いてあげました。Ticoは、金の羽という富を自分の満足だけでおわらせず、泣いている人たちと分かち合うことに用いたのです。やがて、Ticoの羽は黒く代わっていきます。すっかり普通の平凡な姿になったTicoを見て、仲間の鳥たちは、やっとTicoを自分たちのグループに受け入れ、Ticoも幸せになるのです。でも、作品の最後には、こうつけ加えられています。「みんなが違っていていいし、みんながそれぞれ見えない金の羽を持ち、それぞれの物語をもっています。」と。
レオ・レオーニは、「自分って誰?」というテーマで一貫して作品を生み出してきました。それは、彼がいつも自分自身を、人とどこか違っている、と感じて生きてきたからでしょう。第二次世界大戦のときは、ユダヤ系であった彼は、イタリアでファシズムと戦い、アメリカに亡命しました。虐殺を逃れた小魚スイミーの姿は、同胞を失って、暗い海底をさまよった作家自身の姿ともいえます。ところが、スイミーでの最後の場面は、政治的英雄になった、とかリーダーになった、とか残念ながら間違えられがちです。そうでなく、スイミーの孤独と深い思索の中から蓄積されたのは、真実を見抜く先駆者としての目、知恵者としての力です。それが、「スイミー」で込められているのです。そして、この「Tico」では、誤解なく、黒い羽の普通の鳥になった主人公を、リーダーとして描くのでもなく、内に秘めた知恵者として静かに表現しています。わたしは、Ticoに出会って、さらにスイミーのことがわかってきたような気がします。
見えない金の羽を持った人や、豊かな物語を仕舞っている人は、私たちのまわりにいるでしょう。単調な生活の中ですが、それぞれが、素敵なTico達に出会えって、勇気をもらえたらと願います。

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2008年07月22日

霧島の自然の中で、ファミリーキャンプに行きました。(おやじの会企画)
8家族でこじんまりとでしたが、こども達は親も子も、顔見知りの中、ゆっくりと一日過ごすことができました。テントをたてるのがはじめての方も、得意なおとうさんにおしえてもらえますから、キャンプを経験するいい機会だと思います。なによりも、こどもは、お友達と生活を一緒にできるのだから嬉しいわけですし、お外ですから、親たちも何の気兼ねも要りません。わたしたち夫婦は、当日まで忙しく仕事していたので、夕方から身の回りの荷物だけ持って、呑気に参加させてもらえたのも、企画のおとうさんたちのお世話があったからこそ。緑の中でゆーっくり休ませていただきました。
こどもたちは、遊具もなにもない場所で、単純にかけっこしたり、虫をつかまえたり。テントを片付ける親たちの近くでじぶんたちもトンカチをつかってみました。
なんでも、見様見真似。「来年は、またみんなに声をかけて、こどもたちを楽しくあそばせてやりたい、参加できる家族が新しく加わってほしいですね!」とのキャンプ長おとうさんの挨拶。この幼稚園が好きで、こどもの育ちを大切にしたい、という共有の思いで始まった生活キャンプ。子育てには、こどもの笑顔と親の笑顔はセットかな☆ おつかれさまー。



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2008年07月14日
2008年07月12日
12日の夕方は、敬愛幼稚園の夏祭り。おやじの会主催です。裏方をちょっとだけご紹介。先日、トラックで大きな竹をたくさん運んできたお父さんたち。それで、前日の準備は、竹を電動ノコで、半分に切って(最後は、ご覧のように手作業で奮闘)いきます。中は、真っ白で南部煎餅のよう。


流しそうめんをするには、節々が邪魔ですから、トンカチか何かで、取っていきます。
こちらは、映写のスクリーンの足場を竹で組んでいます。テントを裏返しして、吊るすというアイデア。うーん。あしたは、どんなものをみせてくれるのでしょうか?楽しいお祭りになりそうです!

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2008年07月10日









本文の「金の羽を抜いて人々を助ける」くだりを読んだとき「幸せの王子」のツバメが金の王子の体から宝石や金を剥いで病気の人や貧しい人々の暮らしを助ける場面を思い出しました。自分の持っている幸せ、豊かさを分け与えることの凄さを感じました。